深根固柢
しんこんことい
本来なら最初にやるべきことを今迄やらなかったのは、Painterが苦手なパターンだからです。
マーブル紙(模様)を作るに当たっては基本となるパターンがあります。
取り敢えずは、
1.Stone(Turkish)
2.Gelgit(Chevron)
3.Nonpareil です。
まずはStone模様を作り、左右、又は上下にComb(櫛)を引くとGilgit。次に先に引いたのと直交して細かめにCombを引いて出来るのがNonpareilとなります。
ここからBouquetなどが作れるのですが、Painterはこの基礎工程が本当に苦手です。(2回目)
ではPainterの機能のみで作ってみます。
1.「油滴」を使ってStone(Turkish)

お話になりません。
本来はどんなものかをワシントン大学図書館所蔵のマーブル紙を見て下さい。https://digitalcollections.lib.washington.edu/digital/collection/dp/search/searchterm/Marbled%20paper%2CTurkish
ワシントン大学図書館所蔵のマーブル紙のTurkishのサーチ結果で、下の方にある「Vintage 19th c. marbled paper, Turkish anitqued pattern」辺りを見ていただれば、これは全くの別物だ、とお判りいただけると思います。
次はPainterの「マーブリング」機能を使ったGelgit(Chevron)です。Painterでは「ゲル」と簡略化されていますが、Gelgitはトルコ語で潮汐の意です。ついでにChevronですが、こちらは記章で、V字の階級章です。
GelgitとChevronは何がどう違うと、明確に出来ません。強いて言えばChevronは直線的くらいでしょうか。
しかしそもそもワシントン大学図書館所蔵のマーブル紙では「Feather pattern」です。三浦永年氏の「魅惑のマーブル・ペーパー」においてもFeatherです。(ワシントン大学図書館所蔵のマーブル紙には、FeatherSDM patternという羽毛バージョンのFeatherもあります)
とはいえ、あくまでPainterで作るマーブル紙。ここはPainterにおける名称に乗っかります。
上記のStoneをベースとして「ゲル」を実行します。

https://digitalcollections.lib.washington.edu/digital/collection/dp/search/searchterm/marbled%20paper%2CFeather
ワシントン大学図書館所蔵のマーブル紙と比べると、何か違う感が半端ありません。
そこで、少し「引きの数値」変えます。少しはマシになりましたが、強めに縦に引くとドットが目立ちます。

ついでにChevronをGelgitと違うように見える感じで作りました。とはいえ「ゲル」における数値をいくつか変更したただけです。

最後にNonpareilです。無比、つまり他に類無しという意味らしいですが、何故にこれが?
19世紀頃の本に使われていた頃は、確かにそれぞれがオンリーワンだったとは思いますが。
さて、上記のGelgitを(今回の場合は90度回転させて)上から細かいCombで引くことで出来ます。

出来るのですが、これではこの先の、例えばBouquetを作るには矢羽根のような傾斜があり不向きです。
これがPainterのどうしようもない弱点で、今回のNonpareilもですが、左右に引いた際に手作業のマーブリングであれば、上下からふよふよと、引っぱったラインに向けて模様が寄ってきて、ここまで露骨な矢羽根は作りません。
実際のマーブル紙でも、このようなパターンはありますが、それはこの時点が完成で、その先のパターンを作るベースではありません。
試しにBouquetを作ってみると、白いラインで色の斜め具合が明白です。

そこで私は横線を引いたものをベースにして、NonpareilからBouquetを作ります。

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Bouquetを例にしましたが、横線をGelgitの替わりとして、Nonpareilから作るパターンは大概これでいけます。
Nonpareilについても、アンティーク風のパターンが作れます。

という訳で、Painterは基盤となるパターンは苦手、という話でした。
