Changes in the bouquet

bouquet_other

マーブル紙を作りたいと思ったのは、やはりブーケ、又はピーコック(この2つは実は違うらしいという話もあるのだが)が好きだったからです。最初に見たのがいつで何かも忘れてしまったけれど、マーブル紙への憧憬の原点なのは間違いないと思います。
さて、Painterにプリセットで組み込まれているブーケですが、そのままではどうにも使えないと思うのは何故か、という話です。

bouquetbase-油滴

まずは取説に忠実に油滴でベースを作ってみます。今回配色は判りやすいようにカラーの範囲は大きめです。

プリセット工程2

そのままブーケ作りの次の工程、上から細かい串で引く、そして最後の工程、上から瓢箪形に波打って引く。
それを終えたところで、斜めになった横縞の角度はかなりはっきりと残ります。
だったら、1工程目の後で、広がってる三角形の部分を変形させてやればいいじゃないか、となるのですが、何ヶ所もある左右の三角形をうまく詰めるのは大変というか、無理です。
因みに引きを強くしたところで望む結果にはなりません。

プリセット工程1

プリセットのブーケの途中までを掛けます。
ブーケの作成手順は大きく分ければ3工程で、その最初が「とにかく落とした色を横に引き伸ばす。それもなるべくバラバラな感じになるように」です。
確かにこれで条件はクリアしていますが、角度が付いて引き伸ばされています。これはデジタルの泣き所で、浮いている絵の具に串を入れて横にすーっと引っ張れば、引っ張った後ろに出来た隙間を上下から絵の具がふよふよと埋めようと遣って来ます。でもその「隙間を埋める」ということをPainterはしてくれません。
なので左右の端の方に三角形が出来るように縞に角度がついてしまいます。

プリセットを変形

でも変形しないことには仕方ないので、左右に引っ張って真ん中部分を使うという手があります。

プリセット変形後に

まだ角度が残っていますが、これで何とか見られる程度になりました。
でも何とか見られるという程度です。本来は今回のように油滴の数が元々少ない時は、横には拡大、縦には縮小してものをいくつか繋げることで、各横縞の高さを狭めて角度をなくしていきます。

と、こんな感じで今迄作って来たのですが、油滴の偶然性と掛ける回数に嫌気が差し、更に拡大による色の彩度の変化が大きいとか、横に色が繋がり過ぎるとか、色々不満だったのです。そんな中で、whaletailを作った際、ピアノキーを使ったことを思い出しました。要はランダムな横線が引けば、それが1工程目になるのではないか。
ええい、偶然に頼るのは止めだ!

まずはブラシを作る

まずはブラシ作りです。これは適当なブラシを複製して横長にすればいいだけです。あとはサイズにジッターを加え、色はカラーセットから、塗りはフラット、ソフト、どっちも使えればいい。

ブラシでガンガン塗ってみる

さて、作ったブラシでキャンバスを埋めていきます。まぁこれは適当に塗って構いません。途中で単色に換えて塗ってもいいし、他のブラシでアクセントを加えても構いません。
今回はこのまま先の工程を加えます。

油滴を使わないブーケ

同じカラーセットで作ったのに、前述のブーケとは彩度が違います。でも、ブラシが厚めだったので、モコモコした感じになってますね(笑)
これはこれでいいのですが、少し戻ってブラシで塗り潰したところに戻り、(これがデジタルの強みです)水平のゲルを掛けてから処理してみます。

ゲル(水平)を掛けた後に

左右に色が引かれ、細くなりました。これで前述のブーケと同じ位の太さになったかな? 
最初から厚みをもっと細くして作れば似た感じになります。
で、ついでに別の加工もしてみましょう。

モーションブラーを使う

普通のモーションブラーでもいいのですが、カメラモーションブラーの方が「人の手で」っぽくなります。
ゲル掛けと大した差はないですが、多少ボカシが入りました。この辺は好みの領域かもしれません。
ただ、モーションブラーなら、ボカシの度合いを大きくすることで、より柔らかに風合いが出せますね

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